砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

段ボールあるある(未認定)

ネットショッピングした商品が家に届くときに低確率でエンカウントする大きいダンボールを捨てられない。底がA3ぐらいの見慣れた大きさのものは、すぐ捨ててしまうけど、それより底が大きいダンボールが届くと、処理しなきゃいけないのに、記念品のように家の中に留めてしまう。これは「段ボールあるある」だと思っていたのだけど、違うのだろうか?私だけのクセなのか?

 

大きい段ボールを捨てられない理由を考察してみた。それはおそらく、子供の頃から根付く秘密基地への憧れである。子供の頃にスーパーで簡単に手に入る野菜の空き段ボールをいくつか分解して「段ボールキャタピラ」を作ったことがある。輪っかになっている段ボールキャタピラの内側に入ってハイハイして前に進むと、まるでキャタピラの動きのように見える工作遊びだ。その段ボールキャタピラの内側に入った時の安心感を今でもなんとなく覚えている。ずっと、この段ボールキャタピラの中にいたい。この段ボールキャタピラの中なら無敵状態だ!まるで動く秘密基地のような段ボールキャタピラに子供ながら魅了されていた。私に恥さえなければ、同じ段ボールキャタピラーを数十人集めて、代々木公園のだだっ広い敷地で段ボールキャタピラオフ会を開催したいと思っているぐらいだ。

 

ちなみに、自分が覚えている中でエンカウントした一番大きいダンボールは、キャリーケースを梱包していた段ボールで、自分の体(成人男性)がだいぶ柔らかかったら入れるぐらいの大きさだったと思う。

 

ここまで大きい段ボールだと、畳むことさえ出来なくなる。キャリーケースを取り出してから、ただ抜け殻のように洗面室の片隅に置いていた。ぐうたらな私なので、そのうち、段ボールを台替わりに利用するようになった。裸眼で見ればシックなインテリアなのだ。段ボールを捨てないまま数カ月後、さすがに、このままでは良くないと心を鬼にして、その大きい段ボールを捨てたのだが、かつて、その大きい段ボールがあったスペースがぽっかりと空いていて、きっと同棲を解除した時の寂しさってこんな感じなのかなと勝手に解釈していた。

 

大きい段ボールについて、ググってみたら子供向けの段ボールハウスというのがあるのではないか!ほら見たことか!みんな段ボールに囲まれたい欲求を持って生を受けたんだ。胎内のようなぬくもりがそこにはあるのだ。あながち自分の提唱した「段ボールあるある」が間違いではない気がする。だって、大人になっても段ボール秘密基地を満喫してみたいでしょ?少なくとも私は、星野リゾートが段ボールハウスのホテル事業を開始すると聞いたら多少高価でも泊まりに行く。