『Mommy/マミー』を観た。
映画『Mommy/マミー』グザヴィエ・ドラン監督 予告編 - YouTube
以前から気になっていた『わたしはロランス』をレンタルで見たのだが、感動してしまった。劇中音楽が素晴らしいし、ひとつひとつのエピソードが濃いし、それがまとまって壮大な10年のドラマを生み出す作品を見終えた自分はしばらくぽーっとしていた。邦題にしづらいということもあるけど原題の「Laurence Anyways」ってタイトルもなかなかニクい。
その感動が消えぬ勢いで、『わたしはロランス』の監督であるグザヴィエ・ドランについて調べていたら最新作がまだ上映中であるということを知って大急ぎで観てきた。いやあ面白かった!グザヴィエ・ドランすげえな。平成生まれ(という表現でいいのかな)でとんでもないのが現れたなおい。
で、もって『Mommy』だけども、主役である3人の“親子”のエネルギーがとにかくすごい!ADHDの症状がある息子・スティーヴ、その母親ダイアンと近所に住む吃音症のカイラによる愛のインファイト。自分は固唾を呑んで見守ることしか出来ない。
『わたしはロランス』もそうだけど、ドラン監督作品を見ると愛のかたちについて、考えてしまう。大半の人は「愛」という言葉を聞くとどうしても美化してしまったり、気高いものとする癖があるのではないか。でも、本当の愛って、現実に落ちてる愛って歪つなものだし、他人の愛を自分のものさしで測ったら愛とは呼べないもの、呼びたくないものだってある。「愛」とは五十音の最初の2文字でできているほど、思ったより身近なもので、なおかつめちゃくちゃ複雑なもんじゃないかな。とドランさんに気付かされた。愛のぶつかり合いは面白い。
音楽も非常に良い。OasisのWonderwallが挿入歌であるんだけども、このシーンはとっても好きだ。おおお!そのためのそれか!と観た人誰もが興奮してしまう瞬間が訪れる。あの場面だけでも繰り返し見れるなあ。(そして、帰りにWonderwallを聞きながらセルフリプレイした。)あの兄弟も愛のぶつかり合いをしてほしいなあなんて思ったです。はい。