砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

なんかいろいろ(tofubeatsとか気になる芸人さんとか)

1年が「12分の1過ぎる」と「6分の1過ぎる」だけでダメージが段違いなのはなぜだろう。1番短い月なのに、時計の針がぐぐっと進んだ印象を感じる。ようやく春のはじまりが見えてきたけど、心は冬に残されている。

 

背中がカッチカチになっているのでいつも通っている鍼治療の先生に相談したら、ストレスの影響で体が硬直しているとのこと。停滞しているここ最近の生活に思い当たる節があって、占い師より鍼灸師の言うことを信じてみたくなった。早くその温もりで雪とともに私の凝りも溶かしてくれよ、春。

 

そんな中、tofubeatsの『REFLECTION feat. 中村佳穂』が心にぐっと刺さる。

 


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春を感じる曲は気分が上がる。春の訪れを表す大方のイメージは桜だったり、新緑だったり、色を用いた表現が多いけど、『REFLECTION』は光の反射でそれを表している。特に都市に住んでいる私には日々の町並みの描写と重なってかなり解像度の高い映像が脳内で再生される。朝、仕事に行きたくねえなあと思いながら、まだ重いコートをしまうには寒い空気の中で『REFLECTION』を聞いていたのだが、大サビの部分で泣きそうになってしまった。

 

憂鬱な朝でも 差し込む光

ふたたび輝きだす よそ見できないほど

 

弱った心で朝のビジネス街を歩いているときに、中村佳穂の光のような歌声で、この言葉を鼓膜に入れてご覧なさいよ。いつか輝く瞬間を期待して、少しだけ背筋を伸ばしてビジネス街に溶け込むことが出来た。

 

ティモンディ前田さんのコラムが面白い。

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ティモンディ=フライドポテト理論に妙に納得してしまう。自分を俯瞰して、なにかに例える能力を持っているのが羨ましい。テレビでしかお見かけしたことないけど、前田さんは10年後帯番組やってるんじゃないかなと想像しています。

 

この間、大阪の野良芸人が東京に集結しネタライブをするというので、見に行ったのだが、その中に出演していた、あくびぼうやという芸人の漫才に一目惚れしてしまった。

 


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今、YouTubeに1本しか動画がないっていうのが本当に悲しい。しかもM-1 1回戦のネタだ。「飢餓」という言葉から「六本木ヒルズ一杯分の大根おろし」まで飛ばせる飛距離よ。

 

自分が見たネタは「人権」や「弾圧」など使い方を間違えてはいけない重い言葉が並ぶのだけど、それをボケが上手く透かしていく。言葉の重みと解釈の軽さで生じたすれ違いを魂の叫びのようにツッコむ。このヒリヒリした感じがたまらない。

 

なんだか、世界に騙されている人と世界の真理を知ってしまった人の掛け合いにも見える。一瞬、頭の中に『ゼイリブ』が浮かぶ。それでいて見た後は不思議と心があったかい気持ちになる。大阪を拠点に活動しているようなので、気軽に2人の漫才を見ることができないのは残念だ。もっと東京に来てくれませんかね?

 

今年のM-1はあくびぼうやを視野に入れて大会を追っかけていきたい。