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『劇場版プロレスキャノンボール2014』観たマン

映画観たマン 1巻をむさぼっています。

『劇場版プロレスキャノンボール2014』を観に、渋谷ヒューマントラストシネマまで行った。

 


劇場版プロレスキャノンボール2014 予告編第1弾 - YouTube

 

もう2階のエレベーターの時点でアドレナリンギンギン。

チケット発売日から、即GETして、楽しみにしていた作品だったのだ。

 

この映画の幹となるのは、チェックポイントに到着するまでに東日本各地で行なわれるプロレスの試合の数々。参加する4チーム(DDTチーム、大社長チーム、酒呑童子チーム、ガンプロチーム)がポイントを獲得するため、仲間レスラーの道場へ試合しに行ったり、レスラーを呼んで公園でプロレスしたり様々で、その路上プロレスの映像はプロレスという看板を抜きにしてしまえばとんでもない映像である。

特に、1日目のタノムサク鳥羽選手vs酒呑童子の映像は、2時間バラエティで見る衝撃映像だったし、2日目のガンプロvs菊地毅選手のインパクトも凄まじかった(そして、ガンプロの一部始終を目撃した菊地毅選手は今映画の助演男優賞だと思う。)

 

はちゃめちゃな映像が乱れ飛ぶプロレスキャノンボールだが、道中に、参加者はある「確かな何か」を感じる。参加チームそれぞれが違う道程を歩んでいるにも関わらず皆同じ「確かな何か」を感じて、”プラスアルファ”に続いていく。その”プラスアルファ”の主役(というか、この映画の主役であろう)になるのが大家健(ガンプロ)というレスラーである。

ガンプロは姑息なキャノンボールっぷりに他チームから大ブーイングが起こる。ブーイングに混乱したガンプロはあることを決行するのだが…

大家健の不器用すぎる感情表現に、最初はおそらく失笑してしまうだろう。ただ、このプロレスキャノンボールの主役が大家健に決定した時、彼はとんでもなく美しい景色を見せてくれた。「まさか大家健に泣かされるとは。」これは、観に行った皆が必ず思ったことではなかろうか。

 

この前、さいたまスーパーアリーナDDTを観に行った時、男色ディーノの一言を思い出す。

「プロレスラーとはわからない。ただ、すべてのプロレスラーはプロレスが好きだってこと」

まさしく、この言葉を可視化した映画だと思う。例えば、休憩時間中に呼び出されて、試合を受けるプロレスラーが出てくる。この行動から溢れ出る愛情表現。至る所にプロレスラーはいる。カフェで、貴方の隣でパソコンしているガタイのいいおじさんは、マスクマンかもしれない。よく行く接骨院の先生は学生プロレス伝説のチャンピオンだった。そんなことを考えたら日常のワクワクが止まらない。

プロレスが好きだからこそ爆発するエネルギー。そして、その幸せな爆風に巻き込まれていく人々。プロレスを全く知らない人でさえ、その爆風の気持ちよさを知ってしまう場面が、そのプラスアルファの場面で見られる。おじいちゃんもおばあちゃんも、自我が芽生えたての子どもだってプロレスラーの虜になっていく。プロレスラーが歩けば、ディズニー映画の魔法のように、笑顔の花、元気の花、金の花が彩りよく咲き誇るのである。

 

この渋谷での6日間の上映が最初だったのというのもあり、ほとんどの観客がプロレスファンであった。面白かったのはプロレスファン独特の反応で、オープニングで手拍子が起きたり、マイクアピールに詰まる大家健に「がんばれ!」と、掛け声が起きたり、まるで会場に来たかのような熱気。映画だけど映画ではない、そんな境界線上を行ったり来たりしているような感覚だった。ただ、この映画プロレスファンでない人に、でない人でこそ見てほしいと個人的には思う。