『俺たち文化系プロレスDDT』を観た。
じわじわと私が楽しみにしていたプロレス・ドキュメンタリー映画を公開日に観に行ってきた。はじめてのバルト9。新宿はめったに行かないのでソワソワ。
バルト9バージンは『俺たち文科系プロレスDDT』で捨てることになりました。
— Takanori Takano (@nigaiChocolate) 2016年11月26日
2015年11月に行われた、ある“団体対抗戦” をめぐるDDTというプロレス団体に所属する男たちの人生を切り取った74分である。プロレス好きの私としては、この試合への経緯というのもしっかり把握しているし、「#大家帝国」のハッシュタグをリアルタイムで追っかけていた。この一連の騒動が映画として加工されたことがものすごく嬉しい。
DDTの劇場公開作品でいえば、前作の『プロレスキャノンボール2014』に続く第2弾。関連性は強くはないが、この作品を予習材料として観ておいて損はない。何故ならこのPWCBで実質的主人公となった大家健が、今作でも大暴れしているのである!
張り手の応酬、彼女の存在を発表、突然の握手会、だらしない住処。“計画性”という言葉が最も似合わない男、大家健が、この映画をかき乱す。アナとエルサよ、「ありのまま」とはこの男のことを言うのだ。
しかし、我々はなぜか、この大家健に魅了されてしまうのだ。インタビューで大家は、「『ロッキー』と『クリード』を観て自分自身を奮い立たせる」と、汚部屋で熱く語る場面が出てくるのだが、まさしく我々はこの大家健を“現実世界のロッキー”として崇めているのだ。大家健が、団体対抗戦で立ち向かう先には棚橋弘至。日本プロレス史における最高のプロレスラーのひとりに挑む姿は思い出すと今でも熱くなる。
私が特に印象に残ったのは、最後の最後に出てくる打ち上げのシーンである。試合後の世間の反応を気にし、エゴサーチを肴に酒を飲んでいるのだが、その店に貼ってある“ある言葉”が、抜群にこの映画とマッチしているのである。偶然なのか意図されたものなのか、わからないが、こういう文脈を語りたくなるからプロレスが大好きなのである。
上映終了後、会場を出るとそこには舞台挨拶に居た大家健が!突然の握手会がまさかの開催!サプライズアトラクションに爆笑しながらも、固く握手させていただきました。
なんて素敵な写真なんだ!