『5つの朝』と『空』(短歌の目第12回)
短歌の目、10月も参加させていただきます。季節の変わり目、袖の変わり目。風邪の引きはじめ。
今回の題詠は『5つの朝』と名付けていまして、すべて朝の出来事を背景に詠みました。対して、テーマ詠の「空」は夜の空で思いついたことをひとつ発表しています。
題詠:
1. 渋
筋肉を歪ませるほど渋いコーヒーで入れます今日のスイッチ
2. 容
君が乗る始発のようだ容れ物がだんだんお肉で満ちていくのは
3. テスト
リスニングテストの呪文で窓側の君と一緒に夢の続きへ
4. 新米
味噌汁にも新米にも映る今にも溶けそうににやけるわたし
5. 野分
夜を奪う野分のあとに染み込んでいつもの目覚まし時計の電子音
テーマ:「空」
頭から消え逝く言葉を星にして「今夜の空はとてもきれいね」