「TRASH」を観に行ったので、雑感連々と。
映画『トラッシュ!-この街が輝く日まで-』 予告 - YouTube
この映画を見るときに隣の席にいた、思わずひとり言がでかくなっちゃうおじいちゃんが、
冒頭で「インド映画か…」というのを聞いてしまって最初本当にインド映画かと間違ってしまった。
たしかに、上記の映像を見る限りでは、連想されるのは「スラムドッグ・ミリオネア」のような、スラム街の少年の青春を描いた物語っぽいし、上映前に「ミルカ」というインド映画の予告編が流れていたこともあって、ミスリードはすごいわかる。すごいわかるよおじいちゃん。でも、これポルトガル語だよ。
そんな、ブラジルのスラム街が舞台の「TRASH!」は、ひとつの財布によってゴミ山の少年たちが大きく動いていく話。この3人、やっぱり日本に住んでいる自分にとってはこのような生活がイメージ出来ないというのが正直なところなんだけど、生き延びようとする中に楽しさを見つけようとする姿が素敵。ワンピースのルフィの生い立ちのグレイターミナルを思い出すような。
で、鍵となる財布。この財布が導くゴールに向かって少年たちは、この国の抱える闇に追いかけられながらも邁進していく。その財布にはいくつかヒントが隠されているんだけど、謎を明かすためのガキンチョ3人の短絡的な行動にハラハラする。その有り余る身体能力で逃げきれてはいるんだけど、もっと冷静になれよお前ら!!ほんと勉強って大事。
とはいえ、ただゴミをかき集めている生活ではない。ルーニー・マーラ演じるアメリカ人ボランティアがいるんだけど彼女の英語の授業の成果が物語の中盤で効いてくる。まるで高校3年生まで勝手に届くあの漫画みたいに、「これ授業でやったやつだ!」という今までの成果が報われる瞬間(実際、映画にはそのように際立って描写されてないんだけど)。ほんと勉強って大事。
少し人間描写に浅い部分は感じるんだけど、その部分を補うかのような少年たちのバイタリティーと、最後の最後の爽快感を楽しむ映画。ラストのアレは一度でいいからやってみたい。