砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

なんかいろいろ(短歌とか漫談とか)

引っ越し物件は決まっているが、まだ引っ越しの見積もりは取っていない。電話が怖くてメールだけで見積もりが取れるところに問い合わせたけども、ベッドやら冷蔵庫やら荷物を色々入力しないと見積もりをもらえない。面倒くささが勝ってしまってフリーズ状態になっている。果たして私は引っ越しできるのだろうか?(強引に次回に延ばす)

 

 

ラランドのYouTubeの『ニシダ更生プログラム』を見て泣いてしまった。


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希代のダメ人間・ニシダに迷惑を被った仕事の関係者のインタビューをニシダ本人に見せて反省を促す内容で、息継ぎ無くダメ出しをされているニシダを笑う展開なのかと思ったら、なんとなく自分も説教されるような気がしてとても落ち込む。自分の性格の中にある程度の堕落性を持っている人がいれば共感してしまうのではないか。いつもニコニコしている自分の周りの人も、自分に対して直してほしい部分があるんじゃないかと想像すると、心の中のニシダがぎゅっと痛くなる。

 

この荒療治の仕上げは、ニシダの憧れの人物である南海キャンディーズの山ちゃんによるお説教。この説教がとにかく優しい。山ちゃんとニシダは同じカテゴリーの人間である、山ちゃんはニシダのことを脅威と思っていると伝えた上で反省と改善を促す組み立て方に少し泣いてしまった。いろいろと理不尽を受けながらも持ち前の努力で今の地位を築き上げた山ちゃんにしか伝えられないメッセージだった。ニシダだけでなくレモンジャム全体への提言も欠かさないのもスマートだったな。こんな上司に励まされたいし、こんな上司ぐらい部下に親身でありたい。

 

今年も短歌の賞レースに応募したのだけどしっかり惨敗を喫す。作品を投函するときはあんなにキラキラとして見えるのに、所詮、私が磨いていたのは泥団子だったんだなあと落ち込む。システムっぽい短歌が好きで、最初の5音をすべて一緒にするという30首の連作をやったのだけど、やっぱりそういうのは受け入れてもらえないのだろうか。以前も30首〇〇最後の577を「XXX-XXXX-XXXX」で揃えて、そこに好きな携帯番号を入れてもらうというコンセプトの連作を作ったんだけど全然ダメだった。ちなみに賞レースの雑誌に掲載されたのは以下の2首。

 

バカリズム似とZoomして確かめたい画面越しでもバカリズム似か

 

バカリズムに似ている人が水を飲むマスクを外した バカリズム似だ!

 

そうなんですよ。バカリズム縛りで作ったんですよ。「自分は毎朝同じ時間、同じ車両の電車に乗っていて、バカリズムに顔が似ているサラリーマンも見つける。その男は自分と同じ通勤サイクルだったのでだんだんバカリズム似の男が気になってくる。バカリズム似のことを生活を想う」という連作なんだけど、この2首だけ取られたら全く意味わかんねえ〜!って再び落ち込みました。この30首見てくれる方がいたら連絡ください。今はチルド室の深いところで寝かしています。

 

そういえば短歌アカウントもこそこそやっていまして、毎日1首新作(じゃないこともあるけど)を投稿していますが、こちらも伸び悩み。私の永遠の課題として、私の短歌を見てもらう総量が絶対的に少ないんじゃないかと思っている。評価されるには、それ相応の人数が必要なわけで、どうしたらよいものか。かたっぱしからフォローしまくるとかが正攻法なんだろうけど、Twitterの広告使ってばらまいてやろうとか考えてみたけども、突然短歌がタイムラインに来ても無意味なんじゃないか?と思ったり、、、クーポンコードとか配らないとフォローされないの?

 

ちなみにこういうのやっています。よかったらフォローしてね。こういうところから広めていこう。

 

 

 

 

元・銀兵衛の小松さんの漫談が最近気になる。一瞬小松さんの言ってることに理解が追いつかないん。熱量を持って訳のわからないことを言っているので、「こいつは何を言ってるんだ?」となるんだけど、脳が小松さんの言葉を咀嚼できたときの破壊力が半端ない。

 

石原さとみタモリが結婚したときに生まれた子供の画素について話す漫談。一回目はわけわかんないけど見終わったあと、途端に心がざわざわして、もう一度見たくなる。『ロックンロールは鳴り止まない』を追体験するなら見るべきだ。


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子供は光や希望であれ【ベイビー・ブローカー】

『ベイビー・ブローカー』を観た。

 


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子供の頃のぼんやりとした記憶で、ある親の一言が未だに記憶に残っている。「〇〇はあそこの川で拾ってきたんだよ」今考えれば全くユーモアの欠片のない言葉と気付けるのだけど、子供の授かり方という概念もなかった当時の私は、しばらく信じていた。実際、家の近くに川があったし、その嘘を全く否定する人もいなかったのも信じていた一因である。

 

『ベイビー・ブローカー』は韓国を舞台にした物語。どうしても育てることの出来ない赤ちゃんを預ける「ベイビーボックス」の前に、一人の赤ちゃんが置かれるところから話が始まる。ベイビーボックスに預けられた赤ちゃんを養護施設に移さず、どうしても子供がほしい夫婦に裏ルートで販売するサンヒョンとドンス、ベイビーボックスに赤ちゃんを置き去ったものの、やはり自分で育てようとする母のソヨン。

 

この2組は偶然出会い、ソヨンの子供を売ろうと韓国中を駆ける。そんな赤ちゃんの人身売買の現場を抑えようとする刑事のスジンらも出てきて、話が進んでいく。監督は『万引き家族』でおなじみの是枝裕和監督。『万引き家族』のように、複雑な人生の背景を持つ、血の繋がりのないものたちが、「家族」として社会を生き抜くストーリーだ。

 

今回の主人公たちのゴールは「ソヨンの赤ちゃんを売る」ということだ。もちろん人身売買はアウトなのだけど、ソヨンが赤ちゃんを売るに至った理由やサンヒョンやドンスの過去を思うとどうしても彼らに感情移入してしまう。そんな彼らをさらに家族とするには、ドンスを慕う養護施設出身の子供であるヘジンのキャラクターだ。ソヨンの赤ちゃんを自分の弟のように愛し、ある事件の責任は自分にあると落ち込んだりするヘジンに心を癒やされる。この作品全体を通して、子供を光や希望のように描写している。

 

そう、子供は光や希望であるべきなのだけれども、この世界に赤ちゃんポストが存在しているのには、社会的な事情があるわけで。韓国が抱える(というより日本もそうだけど)現状が観客に突きつけられる。「子供を産んでから捨てるより、産む前に殺す方が罪が軽いの?」というそのセリフが胸に突き刺さる。大人となった自分の無力さを思い知らされる。

 

ヒコカツ

引っ越し活動。いわゆるヒコカツをしている。(いわゆらない)

 

いま、住んでいる街に不満は無いんだけどもう5年以上住んでいて、そろそろ次の街へ住みたいと思ったのがきっかけで、今年の最初から頭の中で計画をしていた。とりあえず不動産アプリをインストールする。1月は寒いからもうちょっと後に考えればいいや、3月は出入りが激しいからもう少しでいいやと、いろいろな理由をつけてダラダラ物件情報をお気に入りに入れる作業だけを続けていたら既に5月。衣替えを機にようやく重い腰を上げた。

 

住んでみたい地域にいくつか目星をつけ、休日はひたすら内見をぶちこむ。今の家から2回は路線を乗り換えをするような場所ばかりで物件を見ていたのでちょっとした東京小旅行の数週間だった。

 

それにしても内見は楽しい。何もない部屋で自分の暮らしを想像しながら物件情報が書かれたA4の紙を片手に悩む。自分の希望と違う点があったり、ネガティブなことを言うことはあるけど、頭の中は王様のブランチごっこをしている。「水回りの狭さだけ目を瞑ればこの家賃は安いですね」「おしゃれな内壁ですね」「ここの収納大きいの嬉しいなあ」「へ〜面白い間取りなんですね」みたいな誰にすすめるでもないけどその部屋ごとのアピールポイントを立ち会いの不動産会社の人と共有する。ちなみに「面白い間取り」=「住みやすい間取りとは言えない」ということである。

 

物件レポが上手くなる(?)と、こんな出会いもあった。ある物件では、紹介してくれた不動産会社の人に加え、その物件の管理会社の人も立ち会うという少し特殊なパターンだった。管理会社の人はワイシャツの裾が8割外に出てるおじさんで、のそのそと内見するマンションにやってきて、特にこちらに挨拶することもなく、無言でメインエントランスの扉の鍵を開けた。

 

部屋は、ちょっと経年劣化は目につくけども自分の条件を8割程度満たす物件だった。しかも思っていたよりも家賃が安い。私は管理会社の人に「なんでこの立地で、抑えめの家賃なんですか?」とブランチトーク。すると、不動産会社の人に向かって「いや、調べたらわかりますよね?」と逆ギレ返答。私を無視するおじさんについつい笑いをこらえる。

 

その部屋の内見が終わって、不動産会社の車に戻ったときに、管理会社のおじさんの態度の悪さに「ありえないっすよね」とつぶやく不動産会社の人。「ですよね!」と相槌を打つ。良かった、仲間がいたと、車中で盛り上がった。契約したらあの管理会社と付き合わなきゃいけないくなるという不動産会社の人の的確なアドバイスにより、すぐに選考外となった。

 

そんな紆余曲折を経て、とうとう引越し先が決定。結局、今の生活圏から少し離れた地域に住むことにした。手が震えるぐらいの大金を振り込んで、契約書にばしばし印鑑をして、あとは入居日を心待ちにしている状態である。

 

あと、大きな関門は公共料金系の連絡と引っ越しだ。引っ越しの見積もりをもらわなきゃなあと思ってるけど、Webで問い合わせしたら音速で電話がかかってくるのが本当に怖くてためらっている。少し臆病な性格なもので、もっとコソコソと見積もりをもらえると大変うれしいのだけど。