砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

chelmicoアーネスト・ホースト説

最近、chelmicoにハマっている。嘘だ。鬼ハマりしている。街ゆく半袖の人に、ただのchelmico大好きおじさんかと問われたら首を大きく頷く。長袖の人にも同様の反応をする。とにかくずっと見たくなる魅力を持っているのだ。

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『Highlight』も爽やかで聞き心地がいい。確実にかっこよいフローと、シティガール的な詞。なんといっても、肩肘張らずにのびのびとchelmicoとしての世界観を作っているのがとても信頼できる(こういうのは違うエキスが入ってしまうとすぐ崩れてしまうもろいものだ。)この『Highlight』も含まれている作品『EP』のアートワークも、ジム・ジャームッシュの『コーヒー・アンド・シガレッツ』を彷彿とさせるような世界観でいちいちかっこいい。シティボーイとして生きている私のツボをことごとくついてくる彼女たちに首ったけなのだ。mixiのコミュニティも作ってしまった。

 

鉄は熱いうちに打て。番茶は熱いうちに飲め。体内で迸る勢いのままに、先日、生chelmicoデビューをしてしまった。ステージに現れた二人はMVやTwitterで受けた印象そのままだった。信用できる。ダブルピースサインをいっぱいする人はいい人だ。二人のパフォーマンスも素晴らしい。真海子さんの気取らないマイクの持ち方、フロアの奥まで届けようとするレイチェルさん。(ステージの近くで見ていた私はその首筋の美しさに気づいてしまった。今年の夏の大発見。)

 

しかし、なぜ、2人は惹きつける魔力を持っているのだろうとひとりでに分析しだす。たどりついた答えは、バランスが非常に良いということである。ボケツッコミも互いに器用にこなすし、高音のレイチェル、低音の真海子のすみ分けが心地よい。この一点に散らばらずに、だけども着実にダメージを与える感覚、どこかで似たような印象を受けたことがある…

 

そうだ!アーネスト・ホーストのコンビネーションだ!ミスターパーフェクトの精密機械のような畳み掛けを感じる。

 

重厚なローキックで、思わず意識が足に向いたところで繰り出されるパンチ。ガードはがら空きだ。パンチの連打で必死にガードをするも最後に待ち構えているのは、弧を描くローキック。着実でテクニカルな連打から抜け出せない。気づけば私が見上げるのは天井だ。chelmicoは、そんなアーネスト・ホーストのファイトスタイルのようなパフォーマンスをやってのける。

 

すなわち、chelmicoは4 times champion アーネスト・ホーストなのである。