砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

まだまだ1巻をむさぼって

そうなんですよ。またまたむさぼり倒してしまいました。それは、最寄りのTSUTAYAがコミックレンタルをやってるのがいけないのであって、陳列されてしまえば借りちゃいますよ!と言いたい。

 

もうすぐマンガ大賞の発表のようで、マンガ大賞コーナーもあるんだけども、その中で気になったのが「岡崎に捧ぐ」という作品。とにかくこの漫画、20〜30代の秘孔という秘孔を突きまくり。「携帯ゲーム=単三電池4本」を思いつく人はみんな仲間だ。

 

岡崎に捧ぐ 1 (コミックス単行本)

岡崎に捧ぐ 1 (コミックス単行本)

 

小学校って不思議なコミュニティだったなあと大人になってから感じる。単純にいえば、この漫画は作者の小学校の頃の思い出話だ。しかし、他人の思い出なのになぜだか「あるある」とわかってしまう。インターネットがまだ電話回線の時代なのに、どこかでつながっていたのだろう。作中に出てくる当時を思い出すキラーワードも胸に刺さる。お弁当の形の消しゴムとか特ホウ王国とか。思わず「らんらんらんど」という言葉が出た時は吹いてしまった。らんらんらんどってどこにでもあったのか。メダルにデザインされている虎みたいなやつって一体誰だったんだろう?園長?

 

果たして、今の小学生たちは何をして楽しんでいるのだろうか。スマホ?DS?Wii?その3つのおもちゃとしての面白さ、おじさんとおばさんたちはよく分かるよ。でもお前らは、バトエンとか攻略本の時代の面白さは絶対わからないはずだ。おじさんたちは全部知ってるから勝ちだと胸を張りたくなる気分にさせてくれる漫画だ。152番目のポケモンチコリータでなくて、けつばんだったし、コロコロコミックはお手軽な凶器だ。

 

で、1巻どころか5巻ぐらいまで読み進めてしまったのが「山賊ダイアリー」だ。山賊の泥棒日記帳ではなく、狩猟記漫画なのだが、これがハマってしまうのだ。トラバサミみたいに。

山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)

山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)

 

銃を撃って、罠を仕掛け、(たまに釣りもして)獲物を捕まえ、食す。捕らえた獲物の捌き方まで教えてくれるグルメ漫画である。よく、「ウニを初めて食べた人はとてつもない勇気がいたはずだよなあ」と思うことがあるけど、それって狩猟行為をせずとも自由にご飯が食べられる飽食の時代だからこその贅沢な疑問だったと気づく。苦労して捕らえたカラスだって、立派なごちそうになる。でもシカかカモがいい。

 

グロさはあるのだけれども画がとてもかわいいので、ほのぼのと狩猟知識が付いていくのが面白い。狩猟のシーンでは思わずこちらも息が詰まってしまう。もしここで声を出してしまったら獲物が逃げてしまうのではないか。ページも音を立てずにゆっくりめくっていた。