砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

博多・長崎たびの記録3

夕ご飯の時が来た。博多に来たならばやはり屋台だ!と勇んで屋台エリアへ行ってみたものの、屋台に夜はまだ来ていなかったようで、鋭意設営中であった。エアポケットのように博多でなんとなく宙に浮く私。

 

ぶらぶら街の形状を調べつつ夕方からやっているダイニングバーにピットイン。お酒を入れつつ、夜が深まるのを待つ。バーの人たちと話していると、その現地の人にしか知らないようなお店情報がどんどん手に入ってくる。やはり捜査の基本は聞き込みだ。屋台のことなど後回しにして、手に入った情報を早速試してみることにした。

 

時刻は20時ぐらいだ。東京からの旅行者という強い切り札を生かして得た情報のひとつ、とりかわのお店へ向かう。教えてもらった「かわや」というお店は、予約しないと入れないほどの人気の店みたいだが、ひとり旅の圧倒的優位点、ぽっかり空いた1席にジャストフィット。お目当てのとりかわをいただくことにした。

 

https://www.instagram.com/p/BTggdeyD8Uw/

幸せの串喰ってる #とりかわ #飲酒おじさん #博多

 

見よ。このフォトジェニックはとりかわの串を!!細かく巻きつくされ、カリカリとなったとりかわを噛むことに溢れ出る旨み。博多の中で一番衝撃を受けた味である。こんな幸せがまだまだ東京にバレていないなんて!隣の席にいたカップルは10本単位で頼んでいた。これが本場の頼み方なのかとニヤニヤする。

 

腹八分目ぐらいで、かわやを後にし、街を歩けば、「麺ちゃんこ」という看板が見える。この「麺ちゃんこ」もバーの人に教えてもらった博多名物のひとつだ。基本的少食の私は、ひとまずコンビニまで赴き、胃薬を流し込む荒療治をしたあとにその「麺ちゃんこ」を食べに向かった。

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ちゃんこ鍋の具材にラーメンが入っただけのシンプルなものだが、ずるずる食べられる。腹八分目なのに、まるまる一個入ったお餅がしんどかったけども旨さで止められない。

 

 

端的に言えば、爆発寸前であった。

 

実は、もうひとつバーのひとに教えてもらったラーメン屋があった。どうしても入れたい私は、ある策を思いつく。「動いて消化しよう!」夜に激しく運動できる場所といえば音楽が鳴り止まない箱しかない。急いで博多のクラブを調べて、突入した。東京でめったにクラブなんていかないのに。旅の恥をかき捨てまくっている。

 

満腹と飲酒によりパワーアップした睡魔に負けまいと、やや空いたダンスフロアで恥ずかしく動きながら消化する。時間はすでに日付をまたいで午前1時だ。もう我慢できない!タクシーを使わずに2〜30分移動すればちょうどお腹も良い感じになると見計らって私は静寂の博多をこつこつと歩き出した。

 

4月末の夜は涼しいが、さすがに20分以上歩くとなると汗もかく。アルコールも出きったところで、お店の前へ着く。が、完全な想定外。もう、予約でこれ以上入れないとのことである。日曜の深夜でも入れないラーメン屋。。。絶望と同時に博多人の食における、作りてと食べ手の執念を感じる。

 

やっぱ可愛い女の子には彼氏がいるんだよ。ラーメンにだってそうさ。席はあっという間に埋まるんだ。。。などぐちぐち脳内で言い訳していたけども、私は正直者で、どうしてもラーメンが食べたくなり、ホテルへの帰り道で見つけたラーメン屋へin。

 

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ザ・博多ラーメンが一口喉を通ると、さっきまでのストレスは飛んでいった。やはりとんこつに細麺は旨い。ただ、消化にまだ時間がかかっていたようで、結局、胃袋が暴発寸前になってしまった。急いで胃薬の2包目をぶちこむ。荒くれ者かよ。

 

ホテルに戻ったのは午前3時前。さっと湯を浴びて、鏡に映る張りまくったお腹を見ながら5ヶ月ぐらいかなあと、しょうもないことを思いながら就寝した。

 

 

博多・長崎たびの記録2

博多駅に到着したのは11時過ぎだった。それまで深夜バスで移動していたので前日の夜から、おにぎりひとつとチョコレートを数片しか食べていない。まずは腹ごしらえだ。

 

とびっきりの方向音痴のため、グーグルマップで現在地と方角を逐一確認しながら、下調べしたときに気になったお店へ向かう。そのお店周辺に到着したのだが、どうも看板が見当たらず周辺を10分ぐらいウロウロ。1本となりの通りにあることは方向音痴あるあるなので、隈なく探すがそれらしきものはない。ふと、ある最悪の事態に気づいて、そのお店を食べログでもういちど調べる。

 

やっぱりだ。見事なまでの定休日。シャッターをよくみればそのお店ではないか。徒労が空腹に拍車をかける。まずは、大通りに出つつ美味しそうなお店を探そう。が、案の定、現在地不明になる。もう脳内にグーグルマップを仕込みたい。

 

そういうときに頼りになるのが、突然出くわす行列である。時刻は12時前。この時間から並んでいるということは間違いなく美味しい。しかも4〜5人程度なので、すぐ我慢すれば入れる!

 

 

入ったのは、「かろのうろん」といううどん屋さん。店内が撮影禁止という掟を知って、なんとなく期待が高まる。近くの人が頼んでいたごぼう天うどんを、ぼくも、と乗じて注文したが、これがべらぼうに美味い。博多に到着して一口目から美味いってどういうことだよ!

 

空っぽの胃袋をコーティングするようにしみこむ出汁。やわらかいうどんも優しい。気づけばあっという間に平らげてしまった。大満足。

 

なんかわからんけど、外観をshoot。

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満腹になったため、歩きながら落ち着くことにした。すぐ近くに神社が発見。露店で焼きもちが売ってあって美味しそうだったが、胃袋のキャパ的に断念。

櫛田神社という有名なところで、飾り山笠が置いてあった。 

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 でかい。もうでかい。人にこのデカさを伝えたいために、思わず自撮りをしてしまったので、僕に会った人はその写真を見せてもらってください。

 

神社を抜けてさらにぶらぶらしていくと珈琲屋さんがあったのでプチブレイク。隣のテーブルの博多のおじさんの訛りを聞きつつ、博多に来たことを実感する。博多のおじさんが東京の街について語っているのをテラス席で聞く。

 

アイスコーヒーでだらだらしていたら、15時を過ぎたのでホテルへチェックイン。深夜バスで凝った体をしっかりとストレッチして、夕ご飯を探しに再び市街へ繰り出したのであった。

 

博多・長崎たびの記録 1

ゴールデンウィークの連休を利用して、九州は福岡と長崎にしばしの旅行に行ってまいりました。この地を選んだのは未だに足を踏み入れたことのない土地であったから。なんとなく下調べをしつつ、リュックだけで6泊7日のトラベルをかましたわけであります。全然関係ないが、冒頭で「ごーるでんうぃーく」を打ってスペースキーを押したら綺麗に「GW」との表示が。なぜ他のキーをタッチしてまで、アルファベット2文字のゴールにたどり着くのだろうか。かすかな抵抗を示したいがために、カタカナのゴールデンウィークとさせていただきました。

 

初日、福岡への移動は、アレしかないと決めていた。ほぼ全ての「水曜どうでしょう」を見ている私にとって、福岡への交通手段はたったひとつだ。夜のバスタ新宿。新宿でのくせに妙な静けさのあるターミナルで、王の出発を待ち構えていたのだ。

 

https://www.instagram.com/p/BTd_0sKjU1F/

王との対決の日が来た #はかた号 #深夜バス #midnightbus #サイコロは振ってません #14時間

 

窓際の席に乗り込んで、気づけばもう高速道路の上、2回だけあるパーキングでの休憩を楽しみにしつつ、スマホをいじったり、読みかけの文庫本を開いてみたり。

 

途中の休憩スポットは、壇ノ浦ではなかったが、周南市という見覚えのある3文字にニヤニヤ。朝6時ぐらいだったと思うが、ツーリング集団のひとたちも休憩してて、不思議と嬉しかった。ちなみに睡眠はおもったよりちゃんと取れた。(過去に深夜バスの利用経験ありだったからもしれないが)もちろん、背中、尻、後頭部へのダメージと引き換えにだ。

 

小倉を過ぎて、天神バスターミナルを越えて、とうとう終点の博多バスターミナルへ。最長のバス移動を経験した達成感で九州に降り立った私は、全くあてもなく博多駅からさまよいはじめるのであった。

 

これから、ちょこちょこと書いていきます。