砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

テラスハウスとタピオカの話をしているけど私はギャルではない

ここ最近のテラスハウスの展開が恐ろしくて、次回以降がはやく見たい。今回のシーズンにおけるクライマックスであろう。新メンバーのにいにい(社長)が入居した途端からフルスロットルで持ち味を発揮しているからである。

 

狙っている女性に対して、押しの一手で攻めるのは各々の恋愛スタイルなのでとかくいうべきではないのだが、その距離の縮め方の中に性欲が隠しきれていないのだ。間接キスに直接キスに、チラシの裏に書いてあるような口説き文句たち。社長という肩書も相まって、その光景が自己陶酔に見えてくるのが恐ろしい。

 

そして、その行動が自分自身がかつて女性に対して行ったことがあるかもしれないと考えたときが本当に恐ろしかった。「仲良くなりたい」「付き合いたい」の欲望から突飛した欲望を見せないように抑制してたつもりだったけど、他人のを見るとこうも明らかなのかとゾッとする。今のにいにいは反面教師として非常に勉強させてもらっています。

 

 

テラスハウスという衆人環視的な特殊な環境上、色々な突然変異種が発生するのだが、今回のにいにいはそれに値するだろう。SNSでも裏表なく欲望を発信していて、すべてをさらけ出せる「超顕示派」とでも言おうか。シーズンが終わってからまたゆっくりと考えていきたい。

 

この前、タピオカミルクティーを飲んだ。お昼に入ったアジア料理のお店でデザートとしてついてきた。カップ一杯程度の大きさで、思わず「適量」とつぶやく。カップにはタピオカ用の太いストローが付いていて、それを使って飲んでいたのだが、どうも難しい。タピオカの量とミルクティーの量をちょうど五分五分の形で減らしたいけど、タピオカが残ってしまう。カップの底に残ったタピオカをひとつずつ狙いを定めて穴の中に入れて吸う。なんだか惨めだ。きっと店主は、私のタピオカを吸い込む音を聞きながらニヤニヤ笑っているに違いない。「こいつもタピオカ素人か」という落胆とともに。

 

でも、私はタピオカを吸うことはやめられなかった。デバッガーがバグを探すようにひとつひとつタピオカを吸い上げる。この行為を逆再生したら吹き矢になるな。ぶっ、と息を込めて厨房のコックにこのタピオカを当てようか、コックが口を開けたときがチャンスだ。のどちんこめがけてこの漆黒の弾丸を発射させるのだ。いや、そもそもコックに罪はない。

 

吹き矢といえばごきげんよう「吹き矢コント」のくだり面白かったなあ。子供の頃何回真似したんだろう。そんなことを頭で考えていたらタピオカを吸い終わっていた。時刻は13時20分ごろ。頭の中に席替えのチャイムが鳴った。出演者が自分の飲み物を持って移動するように、私は伝票を持ってレジへ向かう。支払いを済ませて店を出る瞬間、その店の玄関にライオンの置物があることに気づいた。