何度も季節が過ぎようが、季節の変わり目にめっぽう弱い私は、しっかり体調を壊してしまった。せっかく季節が暖かくなってきた時期にくる悪天候に弱いようだ。それまでの疲労もあったのか、朝の雨の音に気づいて起きたときには体がだる重状態で、遅れて心もだるくなった。三寒四温に中指を立てつつ最近のことをだらだらと。
「オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館」を見に九段下の大きな玉ねぎの下へ。坂道を行き、リトルトゥースに囲まれた武道館に冷たい席はひとつもなくて、土曜の深夜のそれぞれの部屋の空気が交じるとこんなにも熱くなるのかと嬉しくなってしまった。
若林氏はサクマシンスタイルの覆面で入場。大きなモニターを見れば、額には「ミレニアムズ」の文字。「ひろしのコーナー」のセッティングでは内藤哲也のムーブを真似しているし、同じプロレス好きとして武道館でやりたいことをやってのける若林氏に憧れる。そして最大のサプライズ、あの梅沢富美男の登場さえも上回ってしまった春日氏の狙女・くみさんの登場。若林氏に向けられるバレーボールで観客が困惑しだしたあとのモニターでのテロップのどよめきはえげつなかった。去年のG1クライマックスで、棚橋のセコンドに姿を表した柴田並みのインパクトだったなあ。あそこで空気の温度が明らかに上がるというか。そういえば、去年のG1決勝も武道館だった。なにかにおいて聖地になる日本武道館。
最後の漫才も圧巻であった。トークパートを伏線にして、10年分の魂を詰め込んだネタで客席がゆれるうねる。あんなに短く感じた30分があっただろうか。満員の武道館で漫才が成功したというのはひとつのエポックメイキング的出来事だと思う。腹一杯に楽しんだ帰り道で、ふと赤坂方面のことを思い出す。かたや15年の結晶としての単独ライブを成功させた彼がいるわけで。(やっぱり嫉妬という最高のガソリンを入手したようだった)今こそ、このタイミングでこそ、私は「たりないふたり」が見たい。
そんなこともありながら、最近は、飯豊まりえさんが素晴らしいと思う。この間、しれっと「シティーハンター」の劇場版を見に行っておりまして。私は、ゴリゴリの世代というわけではないが、最低限の知識だけ持った人間で見ても楽しめた。こういう「お決まりの展開」にお金を払う安心感。確実的な文化的な資産運用だと思う。その映画にゲストとして登場した飯豊まりえさんの違和感のない声の演技。この人の芸の器用さを垣間見た。
「グータンヌーボ2」にした飯豊まりえさんにも心奪われた。3番目にレストランに入ってきた彼女は、友達の西野七瀬にハグをして、初対面のガンバレルーヤまひるに対していきなり握手でご挨拶。あ、この人こんなにロックだったんだ。鳥取砂丘のことを知らかなったことも愛おしかった。「さきゅうって何?食べ物?焼き鳥?」という発言でもうあっという間に虜になってしまった。ゲームの話題でも「世界を救うゲーム?すごくいいゲームだね!」というリアクションにも拍手を送りたい。知名度があれば、ひたすら飯豊まりえさんの良いところをあげるオールナイトライブを新宿ロフトでやりたい。
ここ1ヶ月、めずらしく短歌が複数採用されたここ最近でもあった。
この町の空しか知らない熟れてないバナナも海を渡っているのに
(野性歌壇「外国」)
マジカルバナナ バナナといえば 谷くんが一気に食べて吐いた果物
(毎月歌壇)
宛名書く母の姿を見つけたら舌を垂らしてただ待っている
(短歌ください「舌」)
「バナナ」を含んだ短歌が集中して採用されるなんて、私はバナナ短歌の祖かもしれないと軽く錯覚する。そういえば、この体調を崩した最近に栄養補給としてバナナを食べていました。何かとバナナにすくわれています。徐々にアウトプットの筋肉がすり減っているように感じていますが、なんとかひとつでも良い短歌ができたら良いな、自分の自己満足を満たせたら良いなと思っております。帰り道に良いバナナでも買おう。