砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

ラップ大好きおじさん

直近で2件ライブに行ったので、そのまとめを。

 

9月7日はKICK THE CAN CREW復活祭を観に武道館まで。8月30日に新譜がリリースされ、この日まで何回も何回も電車の中で繰り返し聴きながら気持ちを高めていった。ライブ前の私は、さながらテストを控える受験生、12回戦試合を迎えるボクサーなのだ。

 

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大人になってキックの新しいアルバムを買うことができる幸せ。聴く前からドキドキしてる!#kickthecancrew #ktcc #little #kreva #mcu #小島さん #畠山さん #小泉さん

 

KTCCだけのワンマンでないところがなんとも憎らしい。大好きなRHYMESTER藤井隆(俺らの隆!)日本語ラップの起源・いとうせいこうに、倖田來未(!!)想像できるサプライズと想像できないサプライズがあるんだろうなあとぼんやり思いながらも武道館の照明が暗くなる。

 

なんてたって、文脈を感じさせる曲をチョイスするのが非常にニクい。KICKが「全員集合」で復活祭の号砲を鳴らせば、RHYMESTERは「ONCE AGAIN」でKTCCの完全復活を祝う。

 

私の裏メインは藤井隆。つまり隆だ。最近の藤井隆の活動っぷりを良く知っている人たちこそいわゆるアウェイの隆にニヤニヤしていたのではないか。武道館で躍動する隆の美しさたるや。お前らの知ってる隆はこんなもんじゃないぞ!「Quiet Dance」で登場した宇多丸さんの熱い隆愛に深く頷く。新しいアルバムも素晴らしい。

 

 

倖田來未さんとは、はじめまして。完全なる未知との遭遇でしたが、彼女のストロングスタイルをまざまざと見せつけられてしまった。腹斜筋の仕上がりっぷりにプロフェッショナルを感じる。一番衝撃的だったのがMCで、なんで私が呼ばれたのかわからないという自虐な話の中で、「そのメンバーの中に、わて?」という発言にノックアウト。数ある日本語の一人称の中から「わて」を選択するセンス。そして「わて」と名乗るにふさわしいキャラクター。この人のセルフプロデュース力恐るべしだ。

 

トリのKTCCは言わずもがなだ。「千%」からはじまるセットリストはヒット曲が終わらない状態で、会場中が半永久的に興奮状態だった。目の前の席のお姉さんは細かい合いの手にもしっかりと反応していて最高だ。RHYMESTERが同じ会場にいるなら、と予想していたがやっぱり「神輿ロッカーズ」をやってくれて申し分ない。(CDTVでは「100ball+2」を演ってたし、出し惜しみなし!)ほんとに幸せな時間だったなあ。

 

10日は、chelmicoの「EPでたよパーティー」を観に渋谷VISIONへ。今年一番ハマってる二人組、chelmicoがパーティーやるっていうんだから行かない理由はない。ゲストもTempalayにJABBA DA HUTT FOOTBALL CLUBというメンツ。お得感がすごい。

 

chelmicoのステージでのことだった。突然「カバーでーす!」という合図とともに、小さな頃から聞き覚えのあるイントロに思わず体が動き出す。同時に出てきたのはJDHFC。2人MC+4人MC=6人MCで「TORIIIIIICO!」だ!!予期せぬサプライズに、今月で一番大きい声が出る。

 

KICKの武道館と連続で行った私にとっては、武道館で燃えた火種が、VISIONに飛び火したような感覚だ。「TORIIIIIICO!」なんてもう二度と生で見れないはずだ。カバーであっても、こうやってこの曲を演ってくれる人たちがいることが素晴らしいのだ。(しかも、このライブのあとにJDHFCメンバーのTwitter観たら武道館に行っていた。確信犯かよ。最高だ!)

 

興奮のあまり間違っていた。正しくは"Tempalay"です。お詫びして訂正いたします。だから「新時代」を聞いてくれ。

 


Tempalay「新世代」(Official Music Video)