ふとニュースを観たらこの記事が流れてきて、思考回路が停止した。高山善廣選手が、頸髄損傷したことは知っていたがここまで深刻な症状だとは思っていなかった。
「この度は私、高山善廣を支援していただく会を発足していただき、また、その発表にお集まりいただきました皆さんに、感謝いたします。去る5月4日、試合中、頚椎を痛めてしまい首から下が全く動かず、また呼吸もできなくなってしまいました。首の手術を受けた後、心臓停止などのトラブルもあり、術後の経過が思わしくなく、なかなか皆さんにご報告できる状況にありませんでした。」
高山選手の声明に含まれる言葉のショッキングさ。と、同時に“心臓停止などのトラブル”というなかなか理解し慣れない表現に、「このひとは超人だ」と思ってしまう感覚がある。
僕の記憶の中で一番最初にプロレスラーが高山善廣だ。2003年のIWGP・NWF二冠王時代の強さは今でも衝撃的だ。入場しただけわくわくする金髪大巨人。屈強な対戦相手を突き刺すビッグブーツとニーリフト。圧倒的な説得力のある必殺技(まさに必ず殺す技だ!)エベレストジャーマンスープレックスホールド。フリーながら主要ベルトをかっぱらう「外敵」という言葉が似合う孤高の存在であった。
僕をプロレスの果てしなく輝く底なし沼へ導いてくれた帝王。喘息も脳梗塞も乗り越えてきたんだ。史上最大のピンチだってトップロープのように軽々と越えてくれるはずさ。