砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

かさくのじかいさくをもさく

第60回短歌研究新人賞 佳作マンとなりました。3回戦敗退といった感じでしょうか。残念。

掲載された5首をこちらにも置いておきます。

 

北口で君と落ちあうときいつも架空の鯨の話をしてた

紙パックの梅酒も切れてこの部屋は何もないねと笑うふたりは

給料1000年分捧げて火星まで青い夕焼け見るハネムー

虚しさが縫い付けられたぼくの瞳に消えたり点いたり都会の光

空き瓶を並べるぼくに明け方のテレビが報せる最高気温

 

ポストに投函した瞬間は受賞しか考えてない未来だったので非常に辛い。自己ベストを更新できなかったのも悔しい。まだ売れることが出来ないんだなあ。それでいて、うーん、手応えというのも全く感じない。この評価となった理由というか、証拠というのが客観的に獲得できていない分、自分へのフィードバックがゼロなのです。テーマを揃えた30首の存在など誰も知らない。ただ5首だけが誰にも気づかれずに消費されてしまった。そんな感覚なのです。産んだ子なのに。

 

野性歌壇では珍しく掲載が続いて地力が付いたような自負はあったんですが、作ったもので人を動かしているかというと、そのレベルまでは行けていないんですよね。何が足りないのかな。誤解を誘発するような抽象的な表現?時代にあった作風?コネ?

 

この短歌研究新人賞に作品を提出してから、頭が出がらしのような状態になっていて、アウトプットスピードも著しく落ちている。出るものが出ないと心が不安になるのです。自分のたどり着きたい場所がもっと遠くなっている気がする。次のステージに行くための施策を考えなければいけない。うーん。