砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

博多・長崎たびの記録6

だらだらすいません。

 

 

この素敵な情報を手に入れた私は、博多のクラブへ行くことを決意した。食で幸せに満ち満ちた私は、隆を見たい!という欲望とともに、博多美人と出会いたいという新たな目標に狙いを定め、東京でもめったに行かないクラブへと足を踏み入れたのだ。

 

外国かよ!と思うほどのセキュリティをくぐり抜け、そこから先は夜の社交場。セックスオンザビーチが流れるし、オースティーン・マホーンも流れる。確かに35億言っとけばウケるもんねえみたいな分析をしながら視線は綺麗なひとたちから離れない。

 

ざんねんなことに、この年にもなってまだ人見知りが抜け切れていない私は、突破口のあけ方がわからない。(クラブへ潜入しただけでも褒めてほしいくらいだ!)僕の目の前では、このクラブの常連である男女たちが談笑している。うらやましい。私は手元のジン・バックをちびちび飲みながら見つめることしか出来ない。

 

ただの棒立ちの私を救ってくれたのは、ポップスターだった。おれの、おれの藤井隆のショータイムが始まったのだ。いきなりナンダカンダでダンスフロアがきらめき出す。わたしの目玉もあっという間にディスコボールだ。藤井隆には、discOballという曲があって、そのクラブでもやってくれたのだが、ぼくが口ずさんでいると隆が笑顔で僕を指差したのだ!!私のもやもやした何かが一気に吹き飛んだ。そこからこのフロアにいることの孤独感がぱぱっと消えた。

 

踊る隆につられて、ぼくも黙々と踊る。孤独というより自分と隆の1on1。ライブの最後の曲はディスコの神様。ひたすら楽しく踊り歌う神様を前にしてテンションが青天井。気づけば、キャバ嬢っぽい人とディスコの神様のサビをシングアロングしていた。キャバクラなんて行ったことないのに。自分でも知らない世界が開いた。すげえよ神様。

 

隆のライブの高揚感を維持したままクラブをあとにする。黒人のセキュリティに手を降ってエレベーターで下る。とても静かな中洲の街並みだからか、心地よい耳鳴りをしばらく楽しみながらホテルへと帰った。

 

 

翌朝、クラブ疲れで遅めの起床。だらだらしていたらチェックアウトの時刻が近づいてきて、急いで荷物をまとめる。

 

 

博多駅でお弁当を買って、電車に乗り込む。もう1泊博多にいても良かったなあと、名残惜しい気持ちもありながら、電車は長崎へと走り出した。