それでも1巻をむさぼって
なんだかんだ、また新しい漫画の作品を見つけては、むさぼっています。気づいたら1巻を手にしてしまっている自分が恐ろしい。
最近、衝撃を受けた作品が2つある。1つ目は『ザ・ファブル』。
「ファブル」とは主人公である伝説の殺し屋の通称のこと。1話でえげつない殺人能力を見せて、ゴルゴ的な漫画なのかと思いきや、ボスの司令で「佐藤明」として大阪で1年間“普通の青年”として暮らすことに。この“非日常人間の日常生活”の描写が微笑ましいのだ。そうだよね、私達が思う日常生活も変といえば変なのだ。まるで、異国のような日常生活というものに馴染もうとするファブルだが、思わず出てしまう、伝説の殺し屋の身体能力にニヤッとする。街にいるパッとしない顔の人でも、実は。。。と勘ぐってしまうようになってしまった。
そして、もうひとつが 『不倫食堂』である。これは今年一の衝撃を受けた。すごいんだよこれ!
おおまかに言えば、中年の食欲と性欲を妄想漫画に落とし込んだものである。展開も非常に簡単。
出張する
→お目当てのグルメを探す
→各回のヒロイン(人妻)に出会う
→なんやかんやでヒロインとご飯食べてる
→ご飯食べてると思ったら抱いてる
→終電気にする
→家族に申し訳なく思う
→オチでうまいこと言おうとする
たったこれだけ。1話完結で読みやすいし、このパターンの繰り返し。くるぞ、くるぞとわかっているのに読んでしまう。そして、食欲から性欲へのギアチェンジに大爆笑。ヒャダイン作曲かよ。(しかも、話が進むに連れ、だんだん過激な描写になっていく1巻)
たしかに、美女がご飯を食べている景色というのは素晴らしい。思わず見とれてしまうし、神が許すのならば永遠に眺めていたい。その先も許されるなら…という、男の妄想を忠実に具現化したものなのである。ただ、羨ましいというよりは、「こいつやべえ」という感情が強い。この黄金の不倫展開、黄金のくだらなさが欲してしまう私は愚か者でしょうか。ああ神様(集英社)よ、早急に2巻をお願いします。