来来来世こそブレザーで(『君の名は。』観たマン)
『君の名は。』を観た。
『秒速5センチメートル』などでおなじみの新海誠監督の最新作。予告編の通り、都会の男子高校生と、田舎の女子高校生の中身が入れ替わったり戻ったり…というお話である。
冒頭から新海ワールド全開の映像美。ああロマンチックって素晴らしい。星空や田舎の自然の美しさの中にある虚しさ、東京のピンポイントな風景が描写されている。四ツ谷駅の駅前や、あの三軒茶屋と厚木の方向を示す案内標識とか。アニメーションなんだけども、同じ東京のどこかで起きているように感じてしまう。その2人の不思議な日常がひとつになろうとしたとき、姿を現す展開にわなわなと震えてしまった。
そして、何と言っても劇中の音楽がたまらない。21世紀に思春期を過ごした人なら必ず通るRADWIMPSである。
もう、この「前前前世」が大音量でかかるシーンがあるのですが、RADさんやばい!相変わらず日本語で遊びまくる言語感覚も素敵だ。ひょっとしたら自分史上最高にRADWIMPSに興味を持っているのかもしれない。こんなに興味を持っていいんですか?今すぐ野田洋次郎と同じ大きさのハットを買いに行かなきゃ。
だがしかしbut、この東京の男子高校生である立花瀧に憧れを抱いてしまう。というのもバイト先の美人店員、奥寺先輩(しかも声が僕らの長澤まさみである!)とのよさ気な展開があるからである。
そんな奥手な男子高校生が女っ気ムンムンの年上のお姉さんと二人っきりの時間を過ごすことなんて、クソ高校生活を送っていた私からしてみればお伽話なのである。フィクションだかアニメーションだか関係ない。瀧め。タイムマシンをください。今すぐ!
時空間移動が無理なら、来世は、来世こそは東京のイケメン男子になりたいよ!田舎の女子高校生・三葉と全く同じ気持ちだ。いつものカフェでバイトまで時間を潰したい人生だし、ブレザーの制服を着崩して街角スナップされてみたい人生だよ!ああ神様、来世は贅沢でしたね。せめて来来来世こそお願いします。