『ピンクとグレー』を観た。
「ピングレ」と言われて、ピンクグレープフルーツを連想する方はお手元のスイッチを押していただきたい。きっと多感な学生生活をお送りでない方はそのスイッチを硬く硬く押していることだろう。しかし、今のJCやJKにとってそれは、おしゃれな柑橘類でなく「ピンクとグレー」なのだ。そう。シゲの小説だ。(生まれて初めてシゲと呼ばさせていただきます)
私の中で「ピンクとグレー」と言われて思いついたのがオードリーである。ピンクのベストとグレーのスーツ。その衣装が並ぶだけで、たとえ中身があの2人でなくともオードリーに見えてしまう。春日氏が間違ったツッコミをして、どんどん漫才が展開していくさまを「ズレ漫才」と表したのは一体誰なんだろう。あのテンポのズレがだんだん気持ちよくなってくる。ズレることで世界が変わるのだ。
話が逸れてしまったがこの「ピンクとグレー」は我慢がいる映画だ。予告編でも言っていたが62分経過するまでは、苦痛しかない。ああ結局ジャニーズ主演の女子中高生対象のほわほわ映画かよ。ぐっちゃぐちゃにブログに書いてやろうとさえも思った。その62分のあの時が過ぎるまでは。ジャニーズ主演の無害な映画だと思ってごめんなさい。私は、あの非ジャニーズ的な場面を体感し、ショッキングを受けたと同時に、友だちと見にきたJKと同じ空間にいることがなんだか面白かった。お嬢ちゃん、これが芸能界だよ。あれが西麻布だよ。
なんだかこういう映画は多くを語らないほうが良い気がする。ただ、どうしても言いたいことが2つある。ひとつは岸井ゆきのの登場のタイミング。溜めて溜めての岸井ゆきのに思わず唸ってしまった。もうひとつは、この映画が「ピンクとグレー」であること。つまり、オードリーなのだ。
そういえば、年末の「検索ちゃんネタ祭り」のオードリーが“超”オードリー化してて本当に震えた。ズレることで世界が変わるのだ。