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自意識のかたまり(『スウィート17モンスター』観たマン)

『スウィート17モンスター』を観た。 

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ときに不安になるのは何故だろう。ひとつに、人間は比べることが上手いからだと思う。自分と他者を無意識のうちに比べてしまう。比較の結果、優越感に浸れたらいいが、劣等感に苛まれると大変だ。そして、劣等感が徐々に自分の世界を歪ませていることに気づく。おそらくほとんどの人間が、自分が少なくとも劣等感を持っていることに気づいているのではないか。

 

劣等感により歪んだ結果として誕生した人類のひとりが、この映画の主人公の“思春期怪獣”ネイディーンなのである。常に一軍で目の上のたんこぶ的存在の兄と、唯一、“私の世界”を共有できる人間だと思っていた親友クリスタに翻弄し、翻弄されながらも、己の青春道を突っ走る。思春期なんか、ハンドルのきかないドライブみたいなものだ。

 

自慢ではないが、私も自意識の強さには自信がある(自が多い)。このネイディーンの持つ世界の狭さに共感してしまいそうになる。自分だけ、プラグのかたちが世界のそれと違うようで、かといって変換プラグも持ち合わせていない。そして自暴自棄になる(自が多い)。特に、ホームパーティーの場面で、兄貴やクリスタが中央でキラキラシているのに対して、ネイディーンの見事なウォールフラワーっぷりに感情移入して泣きそうになってしまった。

 

この他にも彼女を取り巻く人達も個性的だ。特に、ネイディーンが通う学校で教師をしているブルーナーの人生を達観したような佇まい、枯れ具合が好きだ。このおっさん、どこかで見たことある顔かと思ったら『ゾンビランド』のトゥインキー大好きおじさんではないか。。。!エマ・ストーンはLAで華麗に踊っているし、あの地獄から生還した者たちは、やはりとてつもないバイタリティだ。