チャップマン・パンク(『太陽を掴め』観たマン)

『太陽を掴め』を観た。

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昨年末より公開されていた作品。岸井ゆきのさん気になるBOYなので、本年の一発目として観に行くことを決意したのです。ゆきのさんが気になるあなたには、この映画も観てほしい。 

takano.hateblo.jp

 

東京が舞台となっている物語。バンドのボーカルとして活躍するヤット、フォトグラファーとしてヤットの写真を取り続けるタクマ、その2人の同級生であるユミカの3人の思いが中心となって物語が広がる。ユミカをめぐる三角関係や、3人の家族や友人(ひとくせもふたくせもあるやつら!)が関係を複雑にしていく。

 

この映画で特筆すべきは、登場人物たちが感情で突き動かされていることだ。監督・脚本が20代、主要キャストも20代ということもあり映像からこぼれ出るエナジーが凄い。緻密さなんて度外視した猛進豪速球パンク映画なのである。野球で言えばチャップマン並の速さである。 (※アロルディス・チャップマン - Wikipedia

 

劇中に登場する若者のほとんどが、①何かに縋って生きていく(もしくは生かされている)、②ボキャブラリーがない、という2つの特徴がある。果たしてこれが現代の東京の若者像かどうかはさておいて、東京の空気を多少吸って生きている若者目線を代表して言っていいのならば、若者たちの、自由になれない空虚さに共感する部分がある。都会の若者たちの圧倒的な弱さを映しているのだ。

 

“ミュージシャンやフォトグラファーとして東京を中心に活動”といえば憧れる肩書だが、その裏には、自由のフリをしている一面がある。煌めいているのには理由がある。その自由に行き着くまでに立ちはだかる見えない強大な壁を目の前にして、「太陽を掴め」に出演する若者たちは、ボキャブラリーの無い頭を振り絞って戦っていくのである。