砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

子供→14歳→大人(『グッバイ、サマー』観たマン)

『グッバイ、サマー』を観た。


ミシェル・ゴンドリー監督の青春ムービー!映画『グッバイ、サマー』予告編

 

エターナル・サンシャイン」などでおなじみのミシェル・ゴンドリー監督の最新作。ゴンドリー的世界観を、経済活動人になっても忘れてはいけないと思っているので、見てきました。

 

この世界にもやもやしているダニエルと、転校生のテオによるド青春のロードムービー。主人公のダニエルが考えることは、自分、母親、好きなあの子、性。これって、どの国の14歳の男の子も一緒なんだね。テオはとにかく面白さへのアンテナが敏感。画廊のシーンは今度やってみたいと思います。あれ、絶対楽しい。「甘酸っぱい」とは違う、等身大の、でもミシェル・ゴンドリー的ファンタジーが存分に散りばめられているお話。iPhoneと土のくだりとかずるい。

 

物語の重要ツールとして、“ログハウス調のお手製車”が出て来る。それこそがゴンドリー的DIY!夢と工夫が満載なのである。とりわけ“ログハウスモード”になる場面が本当に愛おしい。男の子って変形好きだよね、俺も好き。このログハウスモードが、世界中の大人と、だるまさんがころんだをしているようなのだ。世界を手作りできると信じている14歳の冒険で、彼らは大人側に近づいていく。

 

しかし、こう14歳を懐かしいなあと想いながら、勝手に自分と、この主人公たちを重ね合わせていることに気づいて、私が大人になったんだなあと自覚してなんだか寂しくなった。思春期も、きっと思夏期も過ぎてしまったんだ。人生の季節は繰り返さない。

 

14歳なんかとっくに過ぎていて、きっと全力ではなかった。当時のエネルギーを使い果たしていないのだったら、今日の自分に少しばかり還元してほしいと思うのは、虫が良すぎるか。子供の最終年齢である13歳のときにあらかじめ教えてほしかった。