砂ビルジャックレコード

カルチャーの住民になりたい

駆け抜ける星の列車は香を残す(『WE ARE Perfume』観たマン)

『WE ARE Perfume』を観た。

 

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あーもう、至福の2時間であった。あのSXSWでのめちゃくちゃかっこいいパフォーマンスからドキュメンタリーは始まる。当時YouTubeの小さな画面でLIVEを見ていたが、それを大スクリーンで観る迫力の違い!冒頭の数分間で元を取れたような気がした。

 

台湾、シンガポール、ロサンゼルス、ロンドン、ニューヨークの5ヶ所をめぐるツアーで、1戦1戦勝負していく彼女たち(スタッフ含め)が本当に勇ましい。その地域の人に届くには、地域の人の心を揺さぶるには何が正しいのか、一人残さず満足させて帰るという美しい野心のもとに行われるマイナーチェンジ。セトリはこの流れの方がいいとか、ここでマイクを受け取って…と、ライブが私の想像以上に緻密に計算されて完成されていることに気づく。何百年も続く伝統工芸品のような繊細さのあるステージだったのだ。Perfumeは職人だ。

 

うんうん、なんだかもっとアーティストのセトリひとつを拝受しなければと思った。そのメドレーの流れに何の願いが、どのような気持ちが込められているのか、敏感に考察すれば、よりパフォーマーとシンクロできる気がする。羅列された曲名の奥を探すことをいちオーディエンスとして意識しよう。

 

海外のファンも熱狂的だ。Enter the Sphereで幕が上がる瞬間、どの会場でも瞬間最大風速が起きるのをみてニヤニヤしてた。なんだ、みんな一緒じゃん。講演前日の夜から待つ人達もいるし、Perfumeへのメッセージで思わず潤むファンもいる。なんだ、みんな一緒じゃん。3人の引力で地球がひとつになっていく。

 

プロフェッショナルとしての表情のみを映しているだけでないのがたまらない。特に人の面白さ、かわいさがにじみ出るツアー前の空いた時間のシーンには思わず悶え死んだ。街ブラ散策も裏メニュー情報も食レポもできる完璧体な3人なのですよ。人生で一度でいいから叫んでみたいよアニマルスタイル!

  

また、正確無比なライブ上で起こるのっちの事件がいろんな意味で衝撃的であった。“だいじょばない”ハプニングなのに、楽屋で事の顛末を話す3人がとても愛おしい。それと比較的のっちの後ろ首が多く画面に映るのでボブ好きにもたまらない仕上がりになっていることをお伝えします。

 

アメトーークでも改めてそのすごさが特集されたし、なんだかPerfumeのチケットがますますプラチナ化しそう。ああPerfumeに心揺さぶられたい。。。